松本市安曇― 「善五郎の滝」
松本市安曇乗鞍高原に「善五郎の滝」がある。道路入り口から約5分歩くと、沢の音とともに雄大な姿を見せる。
この滝は今から約4万3千年前頃、乗鞍火山である高天ヶ原火山帯から流れ出て乗鞍高原をつくった番所溶岩の中にできたもの。
何回にもわたって流れたこの溶岩の一端が崖となったところに、小大野川が流れて滝になったと考えられている。
水の浸食により今でも滝は後退を続けていて、下流には古い滝つぼ跡が連続して残されており滝の移動や形成史がよくわかる。また、東に向いているため朝陽がふりそそぐと美しい虹が見られることもある。
落差21.5m、幅8mの端正な滝。名称は善五郎という釣師にまつわって名付けられたとか。また、厳寒期(1月中旬撮影)は氷雪を装う。