営農情報
18.01.15
[果樹]
今年一年の最初の作業「整枝剪定」に取り掛かりましょう
昨年は、凍霜害はありませんでしたが5月末に降雹があり、多くの品目で品質の低下を招きました。また、りんごの「ふじ」では、強風によるスレ傷や多雨による裂傷によって多くの被害果が発生するなど、気象災害に悩まされた1年でした。
近頃は気象の不安定な年が多いですが、1つ1つの作業をしっかりと実施し安定生産・高品質生産を実現させましょう。
整枝剪定作業
整枝剪定の作業は、次年度以降にも大きな影響を与える重要な作業です。
樹勢のコントロールや作業のしやすさ、日光や防除薬剤などが各枝に
十分に到達するかなどに注意して実施して下さい。
樹勢については、剪定だけで考えるのではなく、着果させる量や摘果等の作業の早さ、施肥の量なども併せて調整することを心掛けて下さい。
作業のしやすさについては、自分だけでなく一緒に作業をしてくれる家族等の意見も取り入れると、なお一層作業効率が向上します。
受光体制や防除の散布むら対策は、剪定に加え誘引も有効な作業ですので併せて実施して下さい。
なお、厳冬期(2月頃)前に剪定を行うと凍害による枯れ込みが発生する場合があります。特にモモや梅などは傷口の癒合が遅い傾向がありますので、春先に水を上げ始めてから実施するか、太い枝を切除する場合は傷口から枯れ込んでも幹に達さない様「出べそ」に切るようにして下さい。
また、早過ぎる剪定は、りんごのフラン病を助長する場合がありますので、多発している圃場は厳冬期を過ぎてから作業を実施しましょう。
詳しくは、各地域営農センター果樹指導員までお問い合わせ下さい。
(三郷地域営農センター 宮腰政寛)