17.06.07
[水稲]
6月は収量や品質に影響する有効茎数の確保のための重要な時期となります。今後の稲の栄養状況と気象条件等で、分けつした茎は、穂がつく有効分けつと穂にならない無効分けつとに分かれます。有効分けつを早期にしっかりと確保し無効分けつを少なくしましょう。
無効分けつが増えると過繁茂となり、倒伏や病害の発生を誘発し、さらには食味低下にも繋がります。そこで、中干しでコントロールし理想的な茎数になるよう管理をお願いします。
中干しについて
中干しは、土壌中に酸素を供給しガスを抜く効果があり、根を活性化できます。
コシヒカリの理想茎数は1株に23〜28本程度です。分けつが一株で、18本くらいになったら中干しを始めましょう。後半の分けつは急激に増えますので、早めに行いましょう。
中干しの程度は田面に2mm幅の亀裂が入る位で、期間は一般的に2週間程を標準としますが、生育が少ない圃場は短めに、生育が過繁茂な圃場は長めに行ないます。田面に足跡がつく程度に硬くなったらそれ以降は、幼穂形成期まで間断潅水を行ないます。
中干し終了後一度に湛水状態にすると、酸化状態にあった根が、急激な酸素不足により根腐れする場合がありますので、2〜3回走り水を行なってから湛水とすると良いでしょう。
一度しっかりと干すと、田面が固くなり、収穫時の機械作業がスムーズに行えます。
強い中干し(土が割れて白い根が見えるまで)は根を痛めるのでやめて下さい。
○後期の雑草対策
水田内に雑草が残ってしまった場合は、次のような除草剤を散布しましょう。
ヒエ
・ヒエクリーン剤
・クリンチャー剤
ホタルイ・オモダカなど
・バサグラン粒剤
・レブラス1キロ粒剤
ヒエ・広葉
・ワイドショット1キロ粒剤
・アトトリ1キロ粒剤
使い方・剤系・使用時期等の制限もありますので、詳しくは各地区営農センター指導員にご相談下さい。
(堀金地域営農センター 下田裕貴)