15.10.19
次年度に向けた雑草イネ対策 [水稲]
雑草イネは、近年JA管内だけでなく、長野県内各地で発生が見られます。平成18年ころから増加傾向となっており、長野県産米の品質を低下させるなど重大な影響を及ぼし始めています。
JAでは、県の防除対策マニュアルに基づき、体系的な除草剤の使用や、耕種的防除について、過去4年間、発生が確認されている方と、本年度出荷されたお米の検査で新たに発生が確認された方に、郵送にてご案内します。そこで今月の訪問日にて配布しています『平成28年度水稲・家庭菜園等の栽培基準兼予約注文書』に添付してあります赤米対策資料・雑草イネ除草剤注文書を参照いただき、ご注文をお願いします。
雑草イネは、発生が確認されなくなっても数年は再発の可能性があることから、最後に発生の確認された年から4年間は配布させていただいておりますのでご了承の上、ご注文ください。
稲刈りが終わり、来年の雑草イネ防除へ向け、次の点について、取り組みをお願いいたします。
○雑草イネが発生した圃場を特定する
雑草イネは農業機械に付いて広がりますので、どの圃場に発生しているかを特定し、機械作業の順番を決めます。
(発生圃場は最後にします。)
○秋起こし(秋耕)はしない
圃場に落ちてしまった籾は、秋起こし(秋耕)をしないことで、冬の間の凍結や鳥類の摂食により密度を減少させることができます。
来年の春作業からは、以降の点について対策をお願いいたします。
○発生圃場の作業は全て最後にする
圃場に早めに水を入れ発芽を促します。田植えの時期を5月下旬にし、耕起・代かき・田植えなど、発生圃場の作業は全て最後にします。
時期を遅らせることで、発芽した個体に耕起による物理的損傷を、また、丁寧な代かきで雑草イネを埋没させましょう。
全ての作業が終了後、機械をしっかり洗ってください。
○除草剤の体系防除で極力減らす
有効成分が多い除草剤体系で、雑草イネを減らしましょう。JAあづみでは、3回処理と2回処理の2体系から選択できます。
○脱粒するまでに2回の抜き取り実施
雑草イネは籾が脱粒しやすく、除草剤で防除しきれなかった株を放置しておくと、稲刈り前に籾が落ち圃場に残ってしまいます。
6月中旬と出穂時期の2回、雑草イネと疑わしいものは全て抜き取りましょう。
相談・お問合せは、各地域または地区営農センターへお願いします。
(三郷地域営農センター係長 赤羽正宏)