15.05.13
[水稲]
5月に入り、田植えの時期となりました。作業的にも、気持ちの面でも大変忙しくなりますので農作業事故を起こさない様に注意しましょう。
☆代かき
代かきは平らになるように、丁寧に行いましょう
植え代は浅く行い、車輪の跡がつかない程度にしましょう。
☆苗箱施薬剤の使用ポイント
苗箱施薬は薬の吸収をよくするために、
田植えの前日に苗箱1枚に対して薬量50gを均等に散布してください。
薬剤を散布しましたら、しっかりと床土に落とす為に少し苗を撫でてください。その後必ず散水してください。散水によって、薬剤が床土に吸着します。散水しないと苗箱を運搬したり、田植え機に移す際に薬剤がこぼれ落ちてしまいます。
育苗後のハウスに後作として野菜の作付を計画している方は、苗箱施薬剤の使用は畔などハウスの外でお願いします。ハウス内で使用すると、こぼれ落ちた苗箱施薬剤を後作として作付けした野菜が吸収してしまい、残留農薬分析で検出されると農薬取締法違反となってしまいます。
☆田植え時のポイント・その後の管理
植付け時に深植えすると活着や分けつが遅れるので植付けの深さを確認しましょう。田植え時の水深は2センチ程度のひたひた水にしてください。
田植え後、水深3センチ程度にして、地面が露出しない様に水管理をしてください。
地面の露出は、夜間の放熱により地温が低下し活着不良になります。初期分げつは茎が太く大きな穂を形成するため、初期分げつが多いと穂揃いがよくなります。初期分げつの発生を多くするには活着を良くする事です。日中2センチ〜3センチの浅水とし、昼間止水・夕方入水により水温の上昇に努めてください。苗丈の2分の1以上水没していると初期生育が悪くなりますので注意してください。
☆除草剤散布のポイント
除草剤は水田の条件により剤系を選んでください。水持ちの良い水田は、「フロアブル剤」「ジャンボ剤」「豆つぶ剤」がおすすめです。水持ちが良い水田とは、おおよそ4日以上水が引かない所です。水持ちが悪い水田には「粒剤」をおすすめします。除草効果を高めるためにも1回目(初期剤)2回目(初中期剤)の2剤での体系処理をおこないましょう。1年生雑草(ヒエ、ホタルイ等)、代かき後より発生してきます。そこで、代かき後1週間以内に田植えを行い初期剤の散布をお願いします。初期剤は雑草1葉程度までしか効果がありません。水面から見える雑草は2葉以上です。効果を最大限に発揮するためにも代かき後早めの田植え、除草剤散布をお願いします。
(梓川地域営農センター 中田聡一)