13.09.10
[きのこ]
えのきたけの品質向上について
農工研G6号への品種切り替えから2年が経過いたしました。品種切り替え当初から比べると若干の特性の変化が見られます。以下の点に注意し管理をして下さい。
1.株元の接着が強い場合は抑制管理での乾き、低温による抑制過多が原因となります。抑制段階での加湿の程度、クーラー風の当たり具合を見極めたうえで適切な対策をとりましょう。また、生育が遅れ気味であっても目安の日数が経過すれば紙巻きをして下さい。
2.収穫直前の管理ですが、従来は収穫前3日程度から光の照射が効果的としていましたが、過度の光照射などで生育が遅れてしまう場合があります。生育日数27日程度を目安として、生育が遅れるようであれば光照射を控えめにして下さい。
3. 生育全般にわたり高めの湿度を維持しキノコを乾かさない事が重要です。外気温度の変化が大きいこの時期はキノコを良く観察し、こまめな加湿設定の調整をして下さい。
ぶなしめじの品質向上について
記録的猛暑であった今夏は品質面でも多くの問題が発生致しました。生育の過加湿による子実体の軟化、クーラー風による乾きで傘形成が悪くなるなど保湿管理上の問題がありました。
子実体の乾燥防止のために従来より加湿を強めにすることは重要ですが、併せて生育日数が23日位になるように温度管理をして下さい。高加湿下の生育で21日程度で仕上げてしまうと軟質で日持ちのしない商品となってしまいます。
原材料価格の高騰について
円安による輸入資材の高騰で原材料の高騰が続いています。輸送条件等の課題もありますが、ぶなしめじ栽培においても混合済み培地の導入による培地原料価格の抑制が求められる時期だと考えます。
(中信種菌連 立川俊良業務課長)