10.04.08
播種作業・育苗管理 [水稲]
今月は、播種作業・育苗管理の時期です。
「苗半作」という言葉があるように育苗はとても大切な作業です。
健全な苗育成にむけて取り組みましょう。
1.培土準備
主に市販の育苗培土が使用されています。
育苗方法により必要量が異なります。
●培土の目安(10a当たり)
稚苗……5袋(100kg)
中苗……7.5袋(150kg)
みのる……4.5袋(90kg)
農薬は混合されていませんのでカビ、立枯病予防として「タチガレエース液剤1000倍」と
「ダコ二ール1000の1000倍液」を混合し、播種時に1箱当たり0.5L潅注しましょう。
発病してからの薬剤散布は、効果が劣るので予防に努めましょう。
2.播種量
薄まきでガッチリした苗を作りましょう。
●稚 苗
1箱当たり乾燥籾で160g、催芽籾で200g(種籾4kg袋で25箱へ播く)
●中 苗
1箱当たり乾燥籾で100g、催芽籾で120g(種籾4kg袋で40箱へ播く)
●みのる(ポット苗)
1箱当たり乾燥籾で60g、催芽籾で80g(種籾4kg袋で66箱へ播く)
空箱等を使い、機械の播種量を調整してから作業に入りましょう。
3.播種・育苗計画
田植え日を設定し、逆算して播種日を決めましょう。
育苗期間は稚苗で播種後23日、中苗で35日が目安となります。
近年温暖化の影響で、出穂期の高温による障害(乳白粒、胴割れ粒)が発生しています。
稚苗の場合は4月25日播種、5月16日田植えを標準にして下さい。
田植え日を遅らせても播種日が早ければ効果がありませんので注意して下さい。
4.育苗管理
温度管理は全般的に低めの管理をしましょう。
いずれも日中の気温で、発芽期は28度以下、発芽から1葉期20〜25度、
1葉期以降は、20度が理想です。シルバーラプ等の資材を使って発芽させる場合は、
除去のタイミングが遅れないように注意しましょう。
1葉展開前の低温は苗の伸びを悪くし、高温は苗を徒長させますので注意しましょう。
また、霜の降りた朝は八ウス内の気温変化が大きいので注意しましょう。
水管理はやりすぎに注意するとともに、午前中の潅水を基本とし、夕方は控えましょう。
(穂高地域営農センター 茅野指導員)
※広報誌スマイル平成22年4月号掲載記事